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2004年09月21日

三菱製紙、世界最高の光電変換効率を示す色素増感型太陽電池用「メタルフリー有機色素」を開発

 三菱製紙株式会社(本社 東京都千代田区丸の内 取締役社長 佐藤健)は東北大学多元物質研究所(宮城県仙台市 中西八郎所長)内田聡助手の協力を得て、世界最高の光電変換効率を示す色素増感型太陽電池用「メタルフリー有機色素」の開発に成功した。量産安定性を確認した上で販売体制を整える。

 1991年にルテニウム系金属錯体色素を使った色素増感型太陽電池が発表されて以来、初めてこのルテニウム色素を置き換えることが可能な実用レベルの色素を開発した。

 昨年、同社は写真用色素合成技術を元に、従来の「メタルフリー有機色素」にない特徴を持った新規メロシアニン系色素を開発し、サンプル供給及び試験販売を行ってきた。

 その後、更に高い光電変換効率を目指して、分子設計技術を駆使した開発を行なった結果、現在学会誌で発表されている「メタルフリー有機色素」としては世界最高の光電変換効率8.00%を示す色素を見出した。詳細について9月発行のアメリカ化学会誌に発表する。

 開発に成功した赤色の「メタルフリー有機色素」は、ルテニウム系金属錯体色素と同等の高い光電変換効率を持つと共に、熱的安定性、耐光性等が優れており、更に光の吸収し易さを示す分子吸光係数が約7万であり、ルテニウム系金属錯体色素の4.9倍もある。

 このため10μm以下の薄膜半導体電極であっても大きな光電流が得られるという特徴がある。  同社では、赤色の色素と共に、更に黄色、青色等の種々の色をもつ「メタルフリー有機色素」の開発を行うと共に、今後シリーズ化し市場の要望に沿って販売をしていく考え。

 色素増感型太陽電池は現在主流のシリコン型太陽電池と比較して、原材料の制約が少なく、低コスト化、折り曲げ可能なフィルム化などが期待されているため、次世代型太陽電池として国内外での研究開発が加速してきている。また色素を変えれば様々な色を用意できることから、その特徴を生かして、携帯用電子機器、大面積の屋根用、窓ガラス用、ブラインド用、ビル壁面用等への応用展開も可能となってきた。

2004年9月21日 NIKKEI PRESS

投稿者 eechance : 2004年09月21日 18:11

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